「こいつできる!と思われるいまどきの『段取り』」(野田宜成著)を読んだ。

「こいつできる!と思われるいまどきの『段取り』」(野田宜成著)を読んだ。

 

仕事をうまく進めていく上で欠かせないことの一つに「段取り」があります。

大辞林 第三版より

だんどり【段取り】

  1. ( 名 ) スル
  2. 〔2の意から〕 事を運ぶための順序。事がうまく運ぶように,前もって手順をととのえること。手はず。 「 -をつける」 「うまく-する」
    芝居・小説などで,筋の運び。

例えば小さなものでも大きなものでも、プロジェクトを任されたりすると、段取りの仕方一つでそのプロジェクトがうまくいくかどうかが決まってきたりします。

よく、新しく入った新入社員が2年目の先輩と一緒に会社の花見を担当させられたりしますが、それは著者の野田さん曰く、「プロジェクト能力が高いかどうかを見極める判断材料になるぐらい、プロジェクト運営のノウハウが、花見には詰まってい」るからなのです。

料理上手な方も段取り上手ですよね。
先を見据えてどの順番でどういった手順ですればゴールまで最短で効率よくできるのかがわかっているからテキパキと料理ができるのでしょう。

言われたままに作業を進めていく場合でも、
「段取り悪いなぁ…。もう少しここをこうしたらいいのに…」なんて思うことありませんか?

もし自分が指示する立場になって、そんな風に思われたくないですよね。

段取り上手になりたい!!ってあなたにオススメの本です。

ここが参考になりました!!

今回は本書の第6章「『報連相』の段取りでコミュニケーション力アップ──報告・連絡・相談・メール」から一部ご紹介します。

報連相(ホウレンソウ)は5W1Hで段取る

ビジネスパーソンの基礎中の基礎である報連相。
絶対に私はできている!!って自信のある方はどれぐらいいるんでしょうね…。
私もこの歳になっても(^_^;A、あまりできていません。

  • 【報告】 主に、上司からの指示や命令に対して、部下が業務や作業の経過や結果を知らせること。
  • 【連絡】 職場の上下関係にかかわらず、簡単な業務・作業情報を関係者に知らせること。個人の意見や憶測を含まない方が好ましい。
  • 【相談】 業務判断を行う際に自分のみで判断が困難な時、意見を聞いて欲しい時に、上司や先輩、同僚に参考意見を聞くこと。この場合、職場の上下関係はあまり関係しない。

言われる前に言う

上司や同僚から、「あれどうなった?」「あの仕事の進み具合は?」と言われる前に報告や連絡をする。
ここがまず大切なポイントです。

ある仕事を依頼された場合、割と最初の段階で、「今、こうなっていますがこの方向で進めていいですか」と報告・相談しておくのがいいです。

8割ぐらいできた段階で、報告すると、「ナンダコレハ!!頼んでいたものと全然違う!!やり直せー」などとなってしまうと修正にかける手間や時間が大変なものとなり、期限に間に合わなくなることになりかねません。

    • 2割ぐらいの段階で報告・相談。
    • 6割ぐらいの段階で報告・相談。
    • 結果報告

などという感じがいいでしょうね。

長い報告よりも、短く簡潔な報告を回数多くする

もう一つ大事な点は、「短く」「簡潔に」するということ。
1回に時間をかけるより、短い時間でテンポよく、そして、何回も報連相をする方がうまくいくんだそうですよ。

著者の野田さんは、会社勤めの時に先輩によく言われたそうです。

「エレベーターや階段の短い時間で説明できなければ、言いたいことを要約できていないのと同じ。その短さで簡潔に説明できるようによく考えろ」と。

上司は忙しい…。もちろん、その忙しさのせいで部下のせいで部下の話を聞き流したり、聞いてもイライラしているそぶりを見せてしまう上司はそもそも失格だとは思いますが。
上司に大切なのは

  • 報告や相談があればいつでも聞くよ、という姿勢でいる
  • 信頼して任せる←任せるのは放っておくことではなく、信じ切ること。
  • 失敗したら良い経験。どこがダメだったのか、一緒に考えて方向性を出す。

    ことです。

また、野田さんは

  • 結論からいう
  • 5W1Hで話す。(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)
  • 意見と事実を区別して話す。

ことを意識していたそうです。

書類の作成の時や、普段の会話でも簡潔に話したり書いたりするよう意識したいですね。

本書ではこの他にも、段取りの考え方や方法について、優しく説明されていてとてもわかりやすい本です。

各項目の最後に、その項目について、

◯良い段取り
△惜しい段取り
✖️悪い段取り

が整理されていているので頭に残りやすかったです。
オススメの一冊です。