ブログ記事のタイトル、チラシやPOP、商品のネーミングなどなど…。
まぁとにかくこういうの苦手な人は多いですよね。
かく言う私もその一人です。
ブログ記事のタイトル、いつも困っています。
これだけ情報があふれかえっている世の中では、とにかく目立つことが大事。
ネットの情報だって、タイトルだけ見て面白そうだなって思えば中身まで読むけど、そうじゃなかったら素通りですもんね。
今回ご紹介する本は、「ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック-キャッチコピー力の基本」。
著者の川上徹也さんは言います。
キャッチコピーというと、「コピーライターなどの専門職の人間が書くもの」と思っていませんか?
「刺さる、つかむ、心に残る」フレーズを書く能力は、何も広告コピーを専門とするコピーライターの専売特許ではありません。むしろ普通のビジネスパーソンにこそ、一番必要なスキルなのです。(p.1)
書き言葉だけでなく話し言葉にしても、現代社会では「ネーミング」や「タイトル」「見出し」「決めゼリフ」などなど、一瞬で受け手の心に突き刺さり、気持ちをつかむ「ワンフレーズ」が何よりも重要。
川上さんはそのような「短く、的確な言葉で表現する能力」を「キャッチコピー力」と名付けてその基本を身につける方法を本書で紹介しています。
「え~。そんなのセンスの問題でしょ~。」
「自分はセンスがないから無理だなぁ」
と思ったあなた!!
そんなことはありません。
本書では、「キャッチコピー力の基本」を、どんな人でも身につけることができるように、実例を示しながら、やさしく、わかりやすく解説しています。
主として若手・中堅ビジネスパーソンを対象に書かれたものですが、部下の企画書や報告書などをチェックする機会が多いベテラン社会人の方も、こっそり使えるはずです。
本書をいつも会社のデスクの上に置いて、辞書代わりに使っていただけると、これほどうれしいことはありません。(p.3)
タイトルに悩んだら必ず読み返す。「ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック-キャッチコピー力の基本」(川上徹也著)
Amazon内容紹介より
内容(「BOOK」データベースより)
あなたの文章は、なぜスルーされてしまうのか?仕事で一番必要なのに、誰も教えてくれなかった言葉の選び方、磨き方、使い方。
著者について
川上徹也(かわかみ てつや)
「言葉の力」を駆使して、会社・商品・個人を“売れ続けるブランド”にするコピーライター&クリエイティブディレクター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。
大阪大学人間科学部卒業後、広告会社勤務を経て独立。50社近くの企業の広告制作に携わるなかで、「キャッチコピー力」に磨きをかける。東京コピーライターズクラブ新人賞、フジサンケグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など受賞歴多数。2008年よりビジネス書作家としても活躍。著書に、『仕事はストーリーで動かそう』『価格、品質、広告で勝負していたらお金がいくらあっても足りませんよ』(以上、クロスメディアパブリッシング)、『あの演説はなぜ人を動かしたのか?』(PHP新書)など。
目次
第1章 「キャッチコピー力の基本」の基本3ヵ条
第2章 「言い切り力」をつける
第3章 「読み手」に考えさせる
第4章 「語呂のよさ」を考える
第5章 「比喩力」を磨く
第6章 「名言」を貯金する
第7章 「組み合わせ」て化学変化を起こす
第8章 「造語力」を身につける
第9章 「ストーリー」を喚起させる
ここが参考になりました!!
この本、実際に本のタイトル、帯や見出しのコピー、雑誌や新聞の見出し、コピー、広告のキャッチコピー、映画のキャッチフレーズなどを実例としてたくさん紹介しながらテクニックを分類してくれているのでとても分かりやすく実践的なものとなっています。
私が特に参考になったものをほんの一部ですがご紹介します。
「キャッチコピー力の基本」の基本3カ条
まずは基本の3か条。
①自分に関係があると思ってもらう
キャッチコピー力の基本のまずここにあり。
「自分に関係あるな」と思ってもらえなければ、人の心は動かない。
いかに自分に関係あるかと思ってもらえるように書くのか、これが一番大事。
②強い言葉を使う
強い言葉とは、「印象に残る」「心に刺さる」「行動したくなる」言葉。
弱い言葉とは、「手あかのついた」「ありきたりな」「心が動かない」言葉。
抽象的な表現を避けて具体的に書くこと。
ついつい書いてしまう常套句(じょうとうく)を避けることが大切。
③相手の心に「何で?」をつくり出す
人間は、自分が常識だと思っていることと反対のことを言われると、頭の中に「何で?」という疑問が生まれる。
また、今まで深く考えていなかったけど、「そういえばそうだな」という問いを投げかけられた時にも、「どうしてだろう?」と思うもの。
その答えが知りたくなり、続きや中身に進むことになる。
短く言い切る
これ、よく言われることですよね。
だらだらと書くんじゃなくて言いたい要素をギュッと凝縮して短く言い切る。
伝わる速度が速くなるだけでなく、相手に刺さる言葉になる可能性が高くなり、記憶にも残りやすくなる。
長くなってしまった言葉を、なんとか短くできないか頭の使いどころです。
【普通】当店では冷えた生ビールをご用意して、みなさまをお待ちしています。
【改善】生ビール、キンキンに冷えています。
見た瞬間に「飲みたいっ」という感情をストレートに刺激してきますね。
具体的な数字を入れる
これもよく聞くテクニックではありますがとても重要。
説得力が数十倍になりますから。
映画のコピーの実例がすごい。
【普通】ご夫婦で観てください。
【改善】妻の共感度98%、夫の反省度95%。
奥さんがご主人を連れて映画館に行きそう(笑)。
組み合わせて化学変化を起こす
異質な言葉同士を掛け合わせて、意外性のある強いコピーにするテクニックです。
流行語になった「草食男子」や「肉食女子」、映画のタイトルでは「猟奇的な彼女」や「最終兵器彼女」など、異質なものの組み合わせてインパクトを作り出していますね。
77のテクニックが取り上げられていますが、とにかくどれも実践的でわかりやすい。
例えば、自分でまずタイトルやキャッチコピーを作ってみる。
そして、イマイチだなぁと思ったら、この本をパッと開いて、そのページにあるテクニックを使って作り直してみるなどという使い方をしてみてもいいと思います。
とにかくおススメの一冊。
ぜひ手に取ってみてください。
マンガ版もあります。